都市型狭小敷地住宅 「光スリットの家」

(×設計集団アルテラボ)

 敷地面積16坪弱の土地に、家族4人で暮らす3階建ての狭小住宅です。

敷地周辺は、小さな店舗や町工場や住宅が混在する環境であり、狭い敷地に建物が密集している地域です。

計画地は北側道路以外の3方向に建物が近接しているため、その3方向に対して窓を極力設けないように設計を進めていきました。その結果、スケルトン階段上部のトップライトを主な採光確保の手段として利用することにしました。

その階段を中央に配置することによって、以下のコンセプトを強く意識しました。

 

①光スリット

密集狭小地で採光とプライバシー保持の保持を両立させるために、建物中心部にトップライトと窓からなるスリット状の開口を設け、そこからの光を開放的は階段を利用して建物奥まで導くようにした。

 

②回遊性

廊下や階段室などの移動専用の空間をなくすことで拡がりを確保し、また各階において建物の中心にある階段の周囲を行き止まりなく回遊できる間取りとし、空間のもつ自由度を向上させ、空間の境界を曖昧にした。

 

③SOHO型住宅

1階エントランスホールは街に開かれたスペースと設定し、将来オフィスやショールームにも転用できるように広めのスペースの確保と移動可能な家具による間仕切りを行なった。